【StartUp】モバイル端末メーカーのxiaomiが中国のスマホ界を席巻中!

公開日: : 最終更新日:2014/03/30 Business, Marketing, StartUp

仕事の関係でしばらく中国(上海)へ滞在してきました。

現地のモバイル特にスマホ周辺に関して色々と調査をしたのですが、中国のモバイル事情について日本でメディア(日本語ソース)が流している情報と現地の実状との乖離が大きく、やはり現地で直接情報を見聞きする重要性を再認識しました。

その中でも一番の驚きは中国都市部のモバイルの進化の速度です。特にスマホ化が相当な勢いで進んでいるのに驚きました。モバイル通信環境が整った日本をベースに考えると、モバイルの通信速度や通信プラン(パケ放題)が未整備な環境でスマホがどれだけの価値を提供できるのかと考えがちですが、上海の都市部の飲食店の至る所でWiFiが無料で提供されているので、モバイル通信でアプリをダウンロードしたり、メールをばしばし使ったりしない限りにはそこまで気にならない感じでした。これは、反対に微信(WeChat)のようなメッセージング系アプリの利用を促進している側面もあります。トラフィックが多く発生しない通信手段としてメッセージング系アプリは中国の通信環境に最適なコミュニケーションツールとなっています。ビジネスの場面でも微信(WeChat)が多用されています。

中国のモバイル環境としては以上のような状況ですが、その中でも一番の驚きだったのが今回取り上げるxiaomiの存在です。

中国のスマホOSのシェア

中国のスマホのOSシェアは、70%以上がAndroidで20%ぐらいがiOSです。

ソース:Kantar, Feb. 2013

出典:Kantar, Feb. 2013

 

Androidの格安端末がその普及を促進したカタチとなり、富裕層にはiPhoneが中間層以下にはAndroidがといった具合に普及してきてました。このAndroidの低価格端末で革新を起こしている端末メーカーがxiaomiです。2010年の創業で2011年の夏に初めて端末をリリースしたスタートアップです。このxiaomiの端末が急速に売上げを伸ばしており、直近では中国国内のiPhoneの出荷台数を抜いたそうです。

2012年に720万台数、2013年の上半期の販売台数は、700万台を越え、中華圏(中国本土、台湾、香港)でのアクティブユーザー数は、1,422万人だという。9月に発売予定のMi3も予約販売だけでも相当な数が売れているという。

Nokia、HTC、Appleといったモバイル端末のGiantが苦戦を続けている中国において新興の端末メーカーであるxiaomiがなぜこれほどの勢いを持って成長ができているのか。

 

高品質×低価格の実現

2012年2013年の売上げ牽引したフラッグシップモデルのMi2 、Mi2Sはデザイン性も非常に高くハイスペックな端末な上、価格もiPhoneの1/3の以下(ipone 5 16GBが5288元に対しMi2Sは1699元)で販売されている。スペックは、Samsung Glaxy 4に匹敵する。デザイン性、操作性に関してはいい意味でも悪い意味でもiPhone, iOSに似ている。筆者もスマホはiPhoneを3GSから使っているが他のどのAndroid端末よりもシームレスにこの端末を使う事ができた。(ちなみにMi2Sを購入しました)

 

xiaomi-Mi2S

Mi2S

 

時流にあった製造と流通網

xiaomiはファブレスメーカーだ。EMSとしてiPhone, iPadを製造しているフォックスコンを活用している。ファブレスでEMSで端末を製造できる強みをAppleのコバンザメ的に活かしているのが特徴。iPhoneを作っているEMSならiPhoneに似た端末を製造する事はお手のモノ。

xiaomiは販売店を利用せず自社のウェブサイトのみで販売している。昨今中国ではECが凄まじいいきおいで成長している。ECの普及に伴いECに合わせた流通もしっかりしてきている。モバイル端末のような小さな商品はECにはうってつけ。家電量販店やキャリアショップを販売網として活用しないことでコスト優位性を保っている。さらに、微信(WeChat)や微博(Weibo)の普及に伴い、口コミの影響力が日に日に増していることからECチャネルを販売チャネルとするのはまさに時流にあった戦略だと思います。

iPhoneのコピーキャットだなんだ言われるのも何のそのでたったの2年で弱でここまで成長させちゃうスピード感といいものを安く売れば売れるじゃん的な話をきちんとやっているという、新世代型の中国企業がこのxiaomiなのです。

さらに、中国特有の状況からxiaomiがさらに巨大な企業になり得る可能性がまだまだあります。それは、AppleのAppStore同様にアプリマーケットとしてのプラットフォーマーになり得るところです!

 

端末メーカーのアプリマーケットの威力

GooglePlayがAndroidのアプリマーケットとして機能しない中国では、サードマーケットと言われるソフトウェアベンダー、通信キャリア、端末メーカーといった第三者が運営するアプリマーケットが一般的。サードマーケットのシェアでいうと、中国のPC90%ぐらいに導入されているセキュリティーソフトを提供するQihoo360、中国のGoogleこと検索エンジンのBaiduで全体の60−70%を抑え、4億人のユーザーを抱えるメッセージングアプリ「微信(WeChat)」を提供しているテンセント、最近ソフトバングが投資をしたWandoujaや中国移動(チャイナモバイル)のアプリマーケットがそれらに続いています。それを猛追しているカタチでxiaomiのアプリマーケットが成長してきています。スタートから13ヶ月で何と10億ダウンロードもされているようです。端末にプリインされてアプリマーケットはその端末を利用するユーザーに取ってはどのマーケットよりも有利になります。アプリのプラットフォーマーに取ってみれば完全な脅威になります。

 

パートナーシップ戦略

xiaomiがすごいのは、テンセントや中国移動(チャイナモバイル)などと的確なパートナーシップ戦略を進めて端末、通信インフラからアプリマーケットまで垂直統合戦略で抑え始めているところです。Appleも真っ青な戦略です。しかもそれをパートナーシップで実現しているのだから他のプレイヤーからたちからすれば本当に厄介でしょう。

 

またこのパートナーシップがユーザーに取っても利点がかなり高いものがあります。アプリのプラットフォームがテンセントと統合されるようであればまさにAppStoreが提供しているようなワンストップ型のアプリマーケットサービスになりこれまで分散してた混沌としてたサードマーケット状況の一助にもあるだろうし、アプリデベロッパーからすれば各マーケットにアプリに配信をしていたのを1つにまとめられる訳で、まあこれにはプラットフォーマーに力が行き過ぎるのでそこを自制が働くかどうかにかかってくるとは思いますが、いずれにしてもメリットの方が多そうです。

 

ちなみにテンセント、中国移動(チャイナモバイル)とのパートナーシップで実現した低価格端末は、中国国内のユーザーに取ってはかなりメリットが高そうです。129ドルというものすごい低価格で若干スペックを落としたこのRedRiceは、中国移動(チャイナモバイル)が提供するTD-SCDMA 3Gのみサポートなので実質、中国移動(チャイナモバイル)縛りの端末になります。SIMフリーでキャリアを選択できるのが当たり前の中国では、かなり特別な感じですが、中国国内でしか利用しない、都市部での利用がメインというユーザーに取ってはかなり魅力的な端末ではないでしょうか。

Red Rice

Red Rice

 

おまけ

xiaomiの最新モデルのMi3は、Sonyエクスペリア×iPhoneといった感じですね。これも相当売れそうな気がします。
価格もやすいですし。

Mi3

Mi3

 

まとめ

今後の中国系企業はこうした中国企業としての良さ×αといったハイブリッド型の事業戦略で中国国内で成功し、海外市場も抑えに行くというカタチがでてきそうです。でもこれって高度成長期の日本と同じ構造の気がします。国内市場が十分なマーケットサイズであるので国内市場で基盤を固め海外も取るという戦略。うーん、ますます海外企業にとって難しい市場になってきているような感じですね、中国市場は。特に日本のメーカーは高コスト体質とローカライズ戦略を見直さない限りは相当きついと思いますな。。。

 

 

 

 




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