搭載されるカメラがより高度なものとなり、簡単にソーシャルに共有できるスマートフォンがデジタルカメラを駆逐している中、躍進しているデジタルカメラが存在する。GoProだ!
200ドル〜400ドルで販売されているこのGoProは、アメリカ市場においてこの3年間で300万台を販売しており、アメリカで今最もポピュラーなカメラとなっているのだ!
ヘルメットに装着して使用!
Right place, Right Time!(適切な場所、適切なタイミング!)
どうしてこんなにヒットしたのか?
"適切な場所、適切なタイミング”だと創業者のWoodmanは語っている。
Woodmanは、2002年インドネシアへサーフトリップした際に水中で友人を撮影していた時に、自分自身も撮影してみようと考えた。その際に、カメラを反転させた時に自分取り用のカメラのポテンシャルに気づいたという。
その後、2002年に会社を設立。同年サーファー向けに使い捨てカメラのストラップ事業(その当時のストラップはひどく使いづらく、すぐ壊れ易かった)から始め、2004年に35mmFilm版のカメラをリリースし、すぐにデジタルカメラへと移行。10秒のビデオクリップと3メガピクセルの画像が取れるカメラからスタートし、その後5メガピクセル、170度広角レンズ、1080p、WiFi搭載という現行カメラへと進化させていった。
解決すべき課題、巨大な市場の発見!
2007年には大きな気づきがあったという。
それまでは、サーファー、ダイバー、スキーヤーなどのプロやエクストリームスポーツの愛好家をターゲットと考えていたが、実はより大きな市場は、ただ単にウェアラブルなカメラにあるのではなく、自分自身を取るためのウェアラブルなカメラにあるということに気づいたのだ。そして彼は、サーフボード、自転車、ヘルメット、ハーネス、猫でも何にでも取り付けられ、低価格帯のマウントキットを発売し始めたのだ。
ソーシャルで拡散!
一般のユーザーへの販売が順調に進む中、ソーシャルネットワーク時代の到来と共に彼らに素晴らしいことが起き始めた。
ユーザーが自発的にGoProとの関係を築き始めたのだ。
"私と私のGoProでスカイダイビング"といったようGoProという名前をつけた写真やビデオを共有し始めてくれたのだ。
現在、GoProとYoutube上で検索すると50万件以上ヒットする。数百万件のカメラの名前がタグ付けされた写真やビデオがソーシャルネットワーク上で共有されており、今でも増え続けている!
GoPro!で撮影されたビデオ
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まとめ
GoProは、デジタルカメラ業界がスマートフォンに押され、大手がプロ仕様にシフトする中、市場に潜在した課題を発見し、適切なソリューションを提供した。その結果、成功を納めた素晴らしい破壊的イノベーションの例である。
先日のRedBullがプロモーション用に行った成層圏からのスカイダイビングするRedBUll Stratosプロジェクトにも採用されており、エクストリームスポーツ界でのブランド力が益々強くなってきている!